はじめに
長年使用してきたOffice 2016 (32bit版) から、最新のOffice 2024 (64bit版) への交換を試みました。その過程で発生したインストールエラーと、その解決策について記録します。
発生した問題
Office 2024 (64bit版) のインストーラーを実行したところ、以下のエラーメッセージが表示され、処理が中断されました。
「インストールできません。お使いのコンピューターに 32 ビット版の Office プログラムがインストールされているため、64 ビット版の Office はインストールできません。」(たしかこんな感じ)
対処法1:通常のアンインストール
まず、コントロールパネルの「プログラムと機能」から、Office 2016をアンインストールしました。その後、PCを再起動し、再度Office 2024のインストールを試みましたが、同じエラーメッセージが表示され、状況は改善されませんでした。
対処法2:公式アンインストールツールの使用と原因の特定
次に、色々検索してMicrosoftが提供している「アンインストール サポート ツール(SARA)」を使用して、Office関連のコンポーネントを完全に削除することを試みました。
しかし、このツールを実行したところ、処理が失敗に終わりました。ここで、ツールが出力したエラーメッセージの詳細を確認したところ、以下のような記述が含まれていることに気づきました。
(エラーメッセージの例)~failed.~ Microsoft Access Runtime…
ん??この「Runtime」という単語が、引っかかり原因を特定する重要な手がかりとなりました。
解決策:関連コンポーネントのアンインストール
エラーメッセージのヒントに基づき、再度コントロールパネルの「プログラムと機能」の一覧を確認しました。すると、過去に別のアプリケーション用にインストールした「Microsoft Access Runtime 2013 (32bit)」がPC内に残っていることが判明しました。
この「Microsoft Access Runtime 2013」を手動でアンインストールし、PCを再起動。
その後、改めてOffice 2024 (64bit版) のインストーラーを実行したところ、今度はエラーが表示されることなく、インストールが無事に完了しました。
まとめ
今回の事例から、以下の点が分かりました。
- Officeの64bit版インストーラーは、Office本体だけでなく、「Runtime」といった32bit版の関連コンポーネントが存在する場合にも、インストールをブロックすることがある。
- 公式のアンインストールツールが失敗した場合でも、そのエラーメッセージの内容が、問題解決の直接的なヒントになる可能性がある。
同様のエラーに遭遇した場合、Office本体以外のMicrosoft製プログラムがPC内に残っていないかを確認することが、有効な解決策の一つになると考えられます。この記事が、同様の問題に直面した方の参考になれば幸いです。